真面目にしか生きれなくってもいいじゃない

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努力のかいあって、ようやく内定を手に入れた会社になんとか入社することが出来た。 先生も両親も自分のことのように喜んでくれて、私自身努力が実ったことがすごく嬉しかった。平凡な自分でも努力すればそれなりに平凡に、幸せに生きていけるのだと思っていた。 ところがどっこい 就職した会社はザ・ブラック企業とまではいかないがほぼ黒に近いグレー。 そもそも若い働き手が少ない現代日本。 常に人手不足に悩まされるのは当たり前のことだ。 そして私の会社もその例外ではなく、入社した時からサービス残業は当たり前。 そして何より、直属の上司がほんっっっっとうに厳しかった。 仕事はできるが人間性に問題あり、とはこの人のことを言うのではないかと本気で思うほどにとにかく人に当たりやすい人。 物を投げられたり、怒鳴られたりは日常茶飯事。 それも数か月もたてば段々慣れてしまうものだから人間というのは恐ろしい。 最初は泣いてばかりだった毎日も、時間がたつと泣くことすら疲れてしまってできなくなる始末。 これがあんなに苦労して手に入れたものの結末だなんて、神様というものがいるならとんでもなく意地悪だ。 ドラマならそんな時素敵なヒーローが現れて助けてくれるのだろうが、残念ながら現実世界ではそんなヒーローどころか相談にのってくれる友達すらいない悲しい運命だ。
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