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ぐう~。
安心したのか俺の腹が派手に鳴った。
ぱちっと目を開けると、間近で桜子と目が合った。
そしてなぜか、桜子の顔が赤くなっていく。
「やだ……。私お腹鳴っちゃったね……。ごめん……。」
「え。今の俺のお腹の音だけど?」
「え? 私のだよ?」
「……」
「……」
俺はふっと笑って、桜子のおでこに自分のおでこをこつん、と当てた。
「……俺たち、どんだけ気が合うんだよ……」
「ふふっ、ホントだね」
「夕飯、食べる? あ。今、冷蔵庫にまともな食材入ってないな……」
「じゃあ、この前行きたいねって話したラーメン屋、行かない?」
「お。ラーメンいいね! 行こう!」
俺たちは出掛けることした。
「そうだ。俺も桜子とのお揃いの物は欲しいと思ったんだ。今度一緒に、2人が気に入る物を探そう?」
「……うん!」
桜子がすごく嬉しそうに笑った。
その笑顔は、この先の未来もずっと俺の側にいてほしいと思えるほど眩しかった。
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