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「私たち、お揃いの物を持ってないから1つくらい欲しくて……。ちょうど旅行先で手作りできるペアアクセサリーのお店があるってネットで知って。思い出にもなるし、いいなあって……」
桜子がぽそっと言った。
最後までスクロールすると、店の住所が載っていた。
確かに、旅行で行く予定になっている場所の近くのようだった。
「予約スタートと同時に申し込んでるんだけど、結構人気みたいで、すぐに予約が埋まっちゃうの……。キャンセル待ちの枠も申し込んでるんだけど、なかなか当らなくて……」
それで必死にスマホを操作してたってことなのか?
でも。
俺は顔を上げて、桜子に言った。
「……なんで内緒にする必要があるの? そう言えばいいじゃん」
正直に話していてくれてたら、こんな風に責めることしなかった。
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