新展開

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「あ〜あ〜、葵に夏澄ちゃん取られちゃったからペア探さなきゃ」 「…そうですね。…環、一緒に組みませんか?」 「…………ん。副会長、がんばろーね……」 「あっおい!先越された!」 最後の砦だったのだろう、環さんを涼先輩がにっこりと確保していく。残された颯斗先輩は周りを見回し快斗先輩を少し見つめたがため息をついて目を逸らした。 「涼宮サンなんで目逸らすんですかヒドイ!!可愛い後輩がここにも居るのに!」 「うっせぇな、お前といると周りが騒がしいんだよ!お前んとこの親衛隊ずっとべったりじゃねーか」 「それが可愛いんじゃないですか〜、皆俺の事好きなんすよ!」 「好きってお前んとこの親睦会ビッチばっかだろ。お前のこと好き好き言って他の奴とも寝てんじゃねーの」 「いいじゃないですか、俺だって色んな子と寝てますし〜☆」 ……なんて、なんて貞操概念の低い会話なんだ…。頭痛くなりそう……。 「はぁ、とにかく一般生徒から良い奴探さねーと。俺のそばにいてもキャーキャー騒がねぇ大人しい奴」 有名人は大変だなぁ、と安易に想像が出来る。きっと親衛隊からのお誘いが凄いんだろうな生徒会の人達って。確かに自分の周りでずっとキャーキャー騒がれると疲れてしまうだろうし。 「夏澄くん。また開催日とかルールとかは学校から資料が配られると思うから、当日迎えに行くね。」 「あ、はい!よろしくお願いします、葵さん」 俺は葵さんとやり取りをしながらそっと生徒会室を出た。そのまま部屋の前まで葵さんが送ってくれて、部屋に入りベッドに寝転ぶ。
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