第1章 夢の中で実体験

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第1章 夢の中で実体験

「あ~、お尻が痛い」 お尻から太ももにかけて右側が疼く。ベッドから起き上がって痛みのある場所を見てみると、青紫になってなっていた。打身だ。でも、寝ていたのに、どうやってお尻を打つのだろう? 不思議に思いながら、昨日見た夢をぼんやり思い出した。そうだ、私、スキーしてて、思いっきりころんだった! でも、それはあくまでも夢。夢の中で転んだからって、実際打身の後が残るわけない。サロンパスを張りながら腑に落ちないとぼーっと考えた。 朝ご飯を食べ、身支度を整えて、家を出るころには打身のことも、夢のこともすっかり忘れていた。でも、駅に向かって歩いていると、お尻が痛い。多分歩くことで使われる筋肉が傷ついているのかも。それで、否が応でもまた打身の原因を考え出した。全く覚えてないけど、寝てる間にトイレにでもいこうと思って、ベッドから出て転んだのかな・・・。無理やりそう思うことにした。 その日の夜は、なんだか緊張して眠りづらかった。でもいつの間にか眠ってしまったのだろう。次の日起きると、枕の横に貝殻があった。一体どういうこと⁈ そういえば、昨日海で貝殻を集める夢を見た。その時拾った貝殻の形によく似ている! こんな話誰も信じてくれないけど、どうも私は夢で見る場所に実際行って 起こっていることを体験しているようなのだ...。
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