116人が本棚に入れています
本棚に追加
「は、ぁっ!あうんっ!」
架瑠は声を出さないように唇を噛んだ。だが、それに気づいた男が舌で唇をなぞる。
「声ききたいなあ。」
いやいやと顔を左右にふる架瑠の頬を涙が伝う。 男はそれをゆっくりと紙めた。
「っはは!やべえな興奮する。」
男は楽しそうに笑いながら架瑠の体を指先で下に向かってゆっくりとなぞると、架瑠の中心に軽く触れた。
「勃ってんじゃん。知らない男に触られて気持ちよくなっちゃったの?」
「ちがっ!」
男の舌が言葉を遮るように架瑠の耳の穴に入り込み、卑猥な音を出す。
「はあ、ん…あっ」
狭い個室に架瑠の喘ぐ声が響く。架瑠の反応に気をよくした男は耳から口を離すと、舌なめずりした。男の手が架瑠の下着を脱がし、中心に触ろうとしたその時。
けたたましい音が響き渡った。
男が舌打ちして架瑠から手を離す。架瑠は力なくその場にへたりこんだ。 男は自分の上着のポケッ トからスマホを取り出す。
「もしもし。──────── はい。分かりました。」
男は電話を切ると、しゃがみこんで架瑠の顎を強引に上げ目線を合わせた。
「あーあ。目がトロンとしちゃって。ほんとに かーわいい。」
そういうと男は自分が持っていた鞄を漁り始め る。架瑠はぼおっとその様子を眺めていた。はっと我に返り立ち上がろうとするが、それに気づいた男が架瑠の肩を軽く押すと、また座り込んでしまった。
最初のコメントを投稿しよう!