フェチ

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そんな私の願いなど、叶うわけがない。 彼等だって、どんなにちっちゃくて細くて華奢でも男だ。 女の私に、鯖折りされたい訳が無い! 神様…もしも願いが叶うなら…… ちっちゃくて細くて華奢な男子を鯖折りして頬擦りさせて下さい。 欲を言うなら 「や〜め〜て〜下さい〜!」 の悲鳴が付いたら本望です。 きっと、私の長年の欲望が満たされる事でしょう。 だがしかし! そんな願いが叶わない。 だって、私は自分が好きになったちっちゃくて細くて華奢男子には見向きもされないのだ。 何故か私を好むのは、背が高くてマッチョ系な人ばかり。 そう…実は私もちっちゃいのだ。 でも、私がちっちゃいからお得だと思ったのに!!! きみよりも、どんなに頑張っても小さいぞ! 5㎝ヒールを履いて、やっとこ160㎝なのだ! 丁度良いとは思いませんか? そう思っていたのに…… 何故だ!何故、君たちは私のこの想いを受け止めてくれない!!!! 答えは闇の中 そして今、私の隣には176㎝の細マッチョが並んでいる。 もちろん鯖折りなど出来ない。 シャツも肩から落ちていない。 何一つ、私のフェチを押すものがない。 きっと私は息を引き取る時に、願うのだろう。 次こそは、ちっちゃくて細くて華奢な彼氏を鯖折りして頬擦りさせて下さいと……。 ん?誰です?フェチじゃないくて、変態の域に達していると思った人は。 良いのです。 だから私は今日も…街中で出会うちっちゃくて細くて華奢なメンズに萌をいただいています。 ちっちゃくて細くて華奢な男子…、気を付けて。 もしかしたら、あなたの姿で私が萌えまくっているかも……しれません。   【完】
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