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そこでユンフォ・クロッカス卿が内密に、と前置きにして言うには「平定の英雄」からしてバルサム姫が年の離れた妹(※当時の国王であるグロリオーサ・サンフラワー陛下からすれば姪あのだが)なら、自分からすれば年の近い妹の様なものだったと、苦笑しながらそういった旨を口にする。
そして少しばかり意味ありげな視線を、チューベローズ・ボリジ卿に向けたがそれ以上は何も口には出しもしなかった。
俺は相棒に又聞きの形で話しをきいているので、"意味ありげの視線"について言うのなら、それは坊主頭の感じた感想であって、そう言った所に鋭いのは、俺も信頼信用しているので、どういった意味があるのかを訊ねてみたのなら「しょうがねえなぁ」と口を開く。
坊主頭が勿体ぶって口する事曰く、ユンフォ・クロッカス卿がバルサム姫を"年の近い高飛車な妹(※俺は高飛車とは思っても口にはしていない)"の様に思っているなら、見た目だけは当時からして可憐な美少女だった存在を見て、自分の護衛対象はどう思っただろうな?、という事だ。
影武者対象の影響もあるだろうが、ロハンジ自身の性分もあるだろう、随分と回りくどい言い方をすると思いつつも、俺は成程と思う。
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