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興味を持たれている、それが"利用できる"か"魔術師として評価している"かで俺の心境は最低にもそれなりも転んでしまう。
いや、優秀な魔術師と見られても結局は俺のこの才能がなければやはり用無しといったところか。
ただ、相手はそんなこちらの心情はお構いなしといった調子に、改めて口を開いていた。
『まあ、私の上官が、君を影武者班に入れたいと考えたといいますか、特に興味もってしまったのは、王族護衛騎士隊のその君を入れようとしている影武者班を覗いていたところにあった様でしたが』
『それは、王族護衛騎士隊に珍しい存在がいたからに他なりません。
後は、親を筆頭に一族郎党が出来ることなら所属をして欲しいとの事でした』
この時、馬鹿正直にどうして王族護衛騎士隊を覗いていた内容を口にしたかと言えば、もうバレているからこそ、こうやって呼び出されているのだからと弁えていたからに他ならない。
それにこの手の基本的に優しい、真摯な対応をしてくれる相手程、下手にしらばっくれると、その後の制裁がえげつないのは、それこそ魔法鏡で覗いるからこそ知っている。
『ふふふ、私の影武者になってくださるのなら自動的に王族護衛騎士隊に入る事になりますよ。
まあ、所属するのは影武者班ということになりますが』
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