それぞれの、道

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それぞれの、道

高校を卒業して大学生になって、あっという間にもう2年が過ぎた。 あれからあたしは合格した大学に入学して、慌ただしい毎日を送ってる。 少し前まで高校生だった自分がもう2年も大学に通ってるんだと考えると、何だか不思議な気持ちだった。 だって、時間が過ぎるのはすごく早い。 春に入学したかと思えば、もう後輩を迎え入れる立場になって、気がつけばもう3回目の春がきた。 もう2年も経ってしまったのか、なんて思うとまだ春なのに少しだけこの先が不安になる。 どうかな。変わったかな、あたし。 2年前に比べて大人っぽくなったかな。 髪だって伸びたし、茶色く染めたりもした。ピアスだってちゃんと毎日つけてるし、たまにヒールだって履くよ。 だけどね、やっぱり慣れてないことをするとダメなんだ。 ヒールを履いた日は靴ズレが痛くて途中で歩けなくなった。 「茉央」 「あ、ちょっと待って」 そんなとき呆れながらも助けてくれたのは、今あたしを迎えに来た加地くん…じゃなくて、優真だった。
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