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口が離れると私たちを繋いでいる銀色の糸が引いている
その糸を颯が指で切る
「ハァ…ハァ…」
指を舐める颯の姿が妙に色っぽくて心臓が高鳴る
「ハァ…もうなんで急に…ハァ…」
『恵美がネガティブな事を言いそうだったから。』
だからってこんな方法で口を塞がなくても…
颯とのキスは何度しても緊張するし恥ずかしい…けど心地よくて全ての思考が停止して脳が麻痺する
『俺は勉強出来ればどこの大学でもいいんだよ。重要なのは隣に恵美がいるかいないかだけ。』
ボンッ
真顔でそんな事言われるから赤くなった顔が更に赤くなる
あ…熱い
「私が留学することで颯に負担や迷惑かけてない?」
『全然。』
もうそんなこと平然と言わないでよ
またドキドキするじゃん
『俺は俺の意思で恵美と一緒に留学するって決めた。だから恵美はこれ以上ネガティブ思考にならない。分かった?』
「はい…」
『うんいい子。』
颯にあんな事言われたら返事は”はい”以外ないじゃん
けど昨日からモヤモヤしてた気持ちが一気に晴れたかも
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