Episode 1

7/16
前へ
/484ページ
次へ
口が離れると私たちを繋いでいる銀色の糸が引いている その糸を颯が指で切る 「ハァ…ハァ…」 指を舐める颯の姿が妙に色っぽくて心臓が高鳴る 「ハァ…もうなんで急に…ハァ…」 『恵美がネガティブな事を言いそうだったから。』 だからってこんな方法で口を塞がなくても… 颯とのキスは何度しても緊張するし恥ずかしい…けど心地よくて全ての思考が停止して脳が麻痺する 『俺は勉強出来ればどこの大学でもいいんだよ。重要なのは隣に恵美がいるかいないかだけ。』 ボンッ 真顔でそんな事言われるから赤くなった顔が更に赤くなる あ…熱い 「私が留学することで颯に負担や迷惑かけてない?」 『全然。』 もうそんなこと平然と言わないでよ またドキドキするじゃん 『俺は俺の意思で恵美と一緒に留学するって決めた。だから恵美はこれ以上ネガティブ思考にならない。分かった?』 「はい…」 『うんいい子。』 颯にあんな事言われたら返事は”はい”以外ないじゃん けど昨日からモヤモヤしてた気持ちが一気に晴れたかも
/484ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加