寒がりの転校生

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 今日のメインは4時間目の体育。今はバレーボールがあっているから、バレー部の俺としては活躍の場。  生徒数が少ないから隣のクラスと混合で授業があり、男子は1組で、女子は2組で着替える。  高橋は、赤のジャージをサブバックから取り出した。学ランの下にトレーナーや薄い上着を何枚も重ね着していたようで、机の上に服が山と積まれていく。 「高橋、風邪ひいとれんたら体育見学したら? 大丈夫け?」 「大丈夫。バレー好きだし」  ガタガタ震えながら笑顔で答える高橋に、苦笑いした。でもそんな俺の目に飛び込んできた、高橋のジャージの背中にプリントされた学校名。 ーー駿河山学園!?  それは中学バレー最高峰の学校名だ。吉田と視線だけ交わし、俺たちは息を飲み込んだ。実は、ここ能登川島中学校もまたバレー強豪校で、素晴らしい顧問の元、今夏、全国大会に出場した。 「高橋ってさ……」  吉田が小さく呟いた。    俺たちが初戦で当たったのが、駿河山学園。そして対戦相手はトーナメントを勝ち進み、準決勝までいったのだ。 「あのリベロでねぇがんけ?」  
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