epilogue

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「初めまして。滝と申します。倉田先輩にはいつもお世話になってます」 美しい笑顔を浮かべて滝さんは一礼した。 「倉田先輩?」 首を傾げると、滝さんはスッと名刺を差し出した。 そこには『Kitchen Studio Reika Taki』と書かれてある。 混乱する。 中高時代の後輩に、こんな美人が居たら目立って仕方なかった筈だ。 大学の後輩なんだろうか? 「うちの会社、副業OKなんだ」 「副業で料理教室の講師してるんです。もし良かったら今から体験で彼女さんも如何(いかが)です?先輩には材料の不足分の買い出しを手伝ってもらってて。もう少ししたら他の方も来られるかと。なので、お先に失礼します」 そう言うと滝さんは一礼し「先に行きます」と凪君に告げ、その場を後にする。 「彼女、チームの営業担当なんだけど、偶々『料理が上手く作れるようになりたい』って言ってたら副業のこと教えてくれたんだ。営業だけあって顧客掴むのがうまいわ。栞も確実にロックオンされたぞ?アレ」 感心したように凪君は言った。
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