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四人の高校最後の夏休み。
今日は四人で花火をする約束をしていた。
真夏の日差しが照りつける日、 地方の港町の雑な舗装の車も殆ど通らない海沿いの道。
そこには菜月の家が経営する蒲鉾工場から香ばしい香りが漂っていた。
その道を菜月と凛は歩いていた。
「ねえ菜月、菜月って雅樹の事どう思ってんの?」
凛が菜月に何気ない素振りで聞いている。
菜月は照り返しが眩しいのか、聞かれたくない事を聞かれたからか、眉間にシワを寄せ怪訝な顔で歩いている。
凛は続ける…
「私、前から気づいているよ?雅樹の事好きなんでしょ?」
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