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夕方の神社
一日と言うものは大きく分けて、昼と夜に分類される。天に煌く太陽が空に座する時を昼とし、それが姿を消して夜空と成す時を夜とする。
この二つが輪のように巡り回ることで一日一日が進んでいると言うことである。
古来、人は闇を恐れてきた。夜は灯りも無く遠くを見通すことが出来ない、夜の帳の中では人目が無いために、犯罪も多くなる。それ故に人の欲望が開放され、それが具現化された千変万化たるあの世の住人である魑魅魍魎が蠢き跋扈する時間であるとされている。
昼から夜へと誘い移りゆくこの時間は現世とあの世を繋ぐ、逢魔(逢う魔)が時と呼ばれ、大きな禍いがあるとされている。
昼でもない夜でもない曖昧なる境界の時間…… これは、逢魔が時に巻き込まれてしまった姉弟の話である。
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