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顔は見えないけど、声は優しいけど――お婆ちゃんは、怒っているみたいだった。さっきまでは違ったから、今の偉そうな態度に怒ったんだと思う。
「ミケって……その猫がいれば、日本に戻れるのか!?」
「ちょ、ユウ!?」
「っ!?」
だけど、お婆ちゃんの言葉に、金髪の男の子――ユウがお婆ちゃんの後ろにいたわたし、と言うか抱いていたミケに手を伸ばしてくる。
奪われないように、咄嗟にミケを抱いたままわたしがしゃがみ込むと。
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