酒場

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「ふぁ~」  ベッドから起き上がったリアンは、部屋の窓を開けた。すると、外からは小鳥のさえずりが聞こえ、朝日の陽射しが優しくリアンの顔を包み込んだ。  今日から六月に入ったというのに、この時期にしてはめずらしく肌寒い。  リアンの吐く息が微かに白くなり、消えていく。 「おーいリアン、そろそろ起きろー!」  台所から、ジャンの大声が聞こえてきた。 「はーい」  返事をしたリアンは、部屋を出るとリビングに向かった。 「おはよう」 「おはよ!顔洗ってこい、飯できてるぞ!」  ジャンはそう言うと、テーブルの上で「どうだ」と言わんばかりに、両手を広げた。  テーブルの上には、昨日の残りのシチューと、やけに分厚いハムステーキ。それにメインディッシュのような具沢山のサラダ、そして目玉焼きがニつと、焼きたてのトースト、そしてそして、忘れてならないデザートのプリンが所狭しと置かれている。  朝っぱらから、なんとボリュームのある料理だろうか。  ジャンのこのガタイの良さも、頷けるというものだ。  
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