失った店員を求めて

フロアB-2

　「既読スルー」という言葉があるのなら、「未読スルー」もあるのだろうか。
Bがメッセージを読んでいる気配を感じない。

　待つこと3日、恐らくメッセージに気がついていないと思われるので、やはり直接電話を掛けることにした。

　それから10日ほど連続で電話を掛けたが電話に出ない。番号が変わったのだろうか？

　いや、しかしこう言うのは何度も掛けることで相手に通じるはずだ。だからその後も数日にわたり電話した。しかし、出たことがない。

　当時の履歴書を探す。他の番号はなかっただろうか？そうだ、固定電話を持っていなかったので、電話は携帯しか通じない。

　さすがに自宅へ押しかけるのも気が引ける。幾度か携帯に電話して、良いタイミングを狙うしかない。