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X先生は瑞波の涙にも動揺していない。
「瑞波、わかったから。3日出席にしてやるよ」
「うわぁ、X先生優しい!ありがとうございますぅ」
スカッと嘘泣きであった。このクラス的には日常の光景だが、慌てる淼。
「あれ?平和…だね」
「そうよ。いつものジャレ合いで…ま、通報もいいか、面白いから」
15秒ほどして校門にサイレンが鳴り響いた。
「国家の白黒、速っ!優秀!」
今度はX先生が慌てる。
「バッ、誰だよ通報したの!今年何回目だよ、お前らな!」
実際、日常的に通報されても仕方ない言動ばかりだが、拘置所の飯は不味い。X先生は脱兎の如く走り出した。
「あ、逃げた!」
「落ち着いて淼ちゃん。Xはああ見えて庭いじりが好きなの。今まで何度も校庭…つまり学校の庭の花壇で尋問されていたわ。きっと、あの変態教師は庭にいる」
「なるほど、変態は庭だね!」
「そうよ、変態は庭なのよ!」
案の定、校庭の花壇前で白黒にとっ捕まり、職質三昧のX先生。そんな彼の元に2Bの生徒達が次々と駆け寄ってきた。
「先生!X先生ー!」
「お、お前達…教育は死なず!」
淼は感動している。
「X先生、愛されてるね白子ちゃん。感動だよ(通報した張本人だけど)」
「そうよ淼ちゃん(通報した張本人が言うか)。こんな変態なかなかいないもの」
「ところで、どうしてみんな、グンゼやBVDを手に持っているの?」
「それはもちろん、今回は長いお別れになりそうだから。替えはいくらあってもいいでしょ」
肌着を持ってX先生の元に集まる生徒達。皆泣いている。その涙に国家の白黒も思わずグッとくるが、決して手縄は外してなどやるものか。
淼も涙ぐみ、白子と感動を分かち合う。
「わかった!私聞いたことある。これが『ブリーフィング』だよね!」
「淼ちゃん…物凄いドヤ顔のとこ悪いけど、全っ然違うよ…」
この後X先生は白黒相手に1時間半、「女子高生の爪のにほひ」について熱弁を振るってさらに立場を悪くするのだが、それはまた別のハ・ナ・シ…
【フェチ箇所】
女子高生の汗の匂い/転校生への学校案内/通報/弱マッチョ/指毛/女子高生の爪のにほひ
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