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中学校三年生の黒羽愛理、現在十五歳は現在自室にて困惑していた。その茶色の肩まである長さの艶がある綺麗な黒髪を振り乱しながら、自室の机の前に置かれている一枚の洋型封筒を両手で握り締めている。その封筒の表面には、国立星空学園高等学校入学試験結果と書かれていた。
愛理は目鼻立ちがハッキリしている二重の大きな目を見開きながら、目元を強調する眉間に力を入れて逆八の字にしている。そして、適度な筋肉がついていてる綺麗なくびれが特徴的な愛理のスタイルを際立たせている白いシャツに冷や汗が付き、履いている半ズボンから伸びている細い足が微かに震えていた。
「私の人生がこの一枚の紙に書かれているのね……見たいけど見たくない……」
紙を左手で掴みながら右手で自身の綺麗で艶のある髪を掴んでいると、不意に自室のドアが開いて、妹が愛理に飛びかかってきた。
「お姉ちゃんの受けた学校の結果が出たと聞いて、早く仕事から帰って来たよ!」
仕事から帰ってきたのは一歳年下の妹、黒羽奏。 彼女は中学校二年生ながら、その姉である愛理に引けを取らない可愛さとスタイルの良さにより、アイドルにスカウトされて学業と両立しながら活動をしている。
奏は愛理とは違い背中に届くまである長さの髪をしており、髪色はピンクである。 前髪は右わけの斜めバングをしている。奏は髪型も相まって愛理と同じく、目鼻立ちがハッキリしている美少女と近所で有名であり、今一番勢いがあるアイドルだとも言われている。
身長は愛理よりも若干小さいが、その小ささがちょうどいいと人気が出て、愛理と同じく小さな顔が羨ましいとよく言われていた。奏は愛理と同じ中学校に通っており、今は制服を着ているようである。 愛理は既に自室にいるので今はラフな部屋着を着ている。
「お姉ちゃんまだ結果見てないのー? 行きたかった魔法を学べる学校に行けるかもしれないんだよ?」
奏は奥にある窓際に壁に沿って置いてあるベットに寝っ転がって言う。 奏はスマートフォンで魔法学校のことを調べると、お姉ちゃんが受けた学校以外にも沢山あるよと話しかけた。 しかし、愛理はここ以外じゃダメなのと返答をした。
「星空学園高等学校じゃないとダメなの! あの学校は敷地面積が広くて、あのスカイランドと同じ面積があるのよ!?」
スカイランドとは愛理の生きる日本にある、日本一の集客数と敷地面積を有していると言われている遊園地である。そのスカイランドと同等の敷地面積、東京ドーム八個分に相当する場所に建設されているのが、愛理が受験をした星空学園高等学校である。
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