能力

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 「よっ、瑛斗。クソ眠そうだな」  「あぁ、修司か。昨日クソ徹夜してな」  「クソ徹夜とは? まぁいいや。急がないとクソ遅刻して、クソ生徒指導にクソ怒られるぞ」  ゲシュタルト崩壊してきた。  午前中の授業をきっちり寝て過ごし、昼休みを迎えた。爆睡していたので、体感としては学校に来て3、40分しか経っていない。  いつものように教室で修司と昼食タイムとなる。  「そういやお前、朝、徹夜してたって言ってたけど、何してたんだ? クソ用事があったのか?」  「もういいよクソは」  「それで何してたんだよ」  「別に……。ゲームしてたらいつの間にか朝になってた」  「あっ、そう」  もちろん嘘だ。  実は昨日修行によって特殊能力に目覚めたのだ。  すぐにでもみんなに自慢したいが、隠しておいて大事な時に発表したらかっこいいので、ここは隠しておく。  「そんなに面白かったのか? どんなゲーム」  「〇〇って言う、ゲーム」  「ふーん。俺も買おうかな」  「そういやお前も午前中ずっと寝てたけど、徹夜?」  「あぁ、まぁな……」  「何しとったん?」  「アニメ見てたら、いつの間にか朝だった」  「へー」  もちろん嘘だ。  実は昨日修行によって特殊能力に目覚めたのだ。  すぐにでもみんなに自慢したいが、隠しといて大事な時に発表したらかっこいいので、ここは隠しておく。
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