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リン・・・
日が高くなり、店内もぽかぽかとあたたかく、長閑な時間を過ごしていた午後1時。
扉に取り付けてある金色の鈴が揺れて、可憐な音を響かせながら一人の女性がやって来ました。
シンプルな作りの黒のワンピースに、美しい金糸がきらめく和柄の鞄を腕にかけ、顎のラインで切り揃えた艶のある黒髪が印象的な、少し影のある妙齢の女性でした。
「あ、あの・・・こんにちは」
「いらっしゃいませぇ!お好きな席にどーぞ!窓辺の席は、立派なポプラの木が見えますからオススメですよ」
「えっと、じゃ、じゃあそこにします」
戸惑うような表情の女性は、みーこちゃんが引いて待つ椅子に腰掛け、店内をきょろきょろと見回していました。
「こちらがメニューです。ご注文が決まりましたらお呼びください!お鞄はこちらにどーぞ」
「ありがとう」
みーこちゃんはお客様の足元に籐のカゴを置き、深々と一礼してからキッチンへと戻ってきました。
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