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「俺もまだ終わっていないんです。良かったら、一緒にやりませんか?」
「は、はい。と、図書館でやりましょう」
図書館の自習スペースならば、向かい合わせの机でもパーテーションがある。
わたしの顔が、どれだけ変な顔をしても。
わたしの体が、どれだけ赤くなっていても。
パーテーションが、全て隠してくれるから。
「櫻井さん。今の時間だと、図書館の自習スペースは満員だと思います。クーラーもありますし、食堂でやりませんか?」
「え、え、えっと」
食堂は困る。
白戸くんと、顔を付き合わせる形になる。
返事に詰まったわたしは、足元に目を落とす。
場が静まり返ったのも束の間。
黒色のランニングシューズが近づいてきて。
教科書で顔半分を隠した白戸くんが、わたしの正面でしゃがみこんだ。
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