6人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
暇をもて余した奴ら
ここは東北、片田舎。
「おい左」
「何だ、右」
口を開いたのは、ここいらで一番大きなお社の傍らに鎮座するお稲荷様の神使狐、
「右近」と「左近」。
「暇だなあ……」
「お主のそれ聞き飽きたわ、黙れ」
「お前らのそのやりとりを聞かされる、儂らの方がきついわ」
本殿を守っている狛犬が、話に入ってきた。
「本っっ当に、暇だなあ……」
こうやって、神社の一日は過ぎてゆく。
最初のコメントを投稿しよう!