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夢のお告げ
場所と時間のおおよその見当がつき、双子のもう1人が龍だと分かった。残るは生玉だけだ。
家に帰り、再び神之森の校歌を読み直す。手帳を返してもらえなかったのは痛い。他の暗号を試せない。
今日はいろいろなことがあり、頭が働かなかった。校歌を眺めながら机に突っ伏し、うとうととした。
夢うつつの中で瓜田の言葉が思い浮かんだ「中庭がどうかしたんですか?」もんやりとした意識の中で稗田は学校の中庭に行っていた。
中庭には松がたくさん植えられている。池の中にぽつんとそびえる岩。その割れ目に見事な松の盆栽が植えられている--。
そこまで夢をみて稗田は飛び起きた。7マス×7マスの中心の文字を漢字にすると『巌(岩)、松、我(割れ)』となる。
中庭にあるのかもしれない!!
さっそく、明日必要になりそうなものを用意した。リュックに長靴を折りたたんで入れ、軍手やシャベル、ビニールシート、剪定ばさみ、小さなノコギリ、ミニランタンを入れた。
来年、坂下高校を受験する弟が「夜中に何やってんの?」とノックもなしに部屋に入ってきた。
「明日部活でちょっとね。」
「母さんが、兄ちゃんも受験生なのにいつまで部活やってんのかってよ。」
「もうすぐ辞めるさ、たぶん。」
……”契約”が無事に終わったなら。
弟は受験勉強に戻り、稗田は明日に備え眠りについた。
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