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「、、えと、こんばんは。俺で良ければ話聞きますよ。」
美人は慌てて顔を拭いたあと、こっちに向き直る。
「、、失恋しちゃった。」
予想はしていたがなんと言っていいか分からず俺は黙って頷き、続きを促した。
「..浮気されてた、しかも、3股。」
そう言ってまた涙を流す。
「3股、か。きついですね。」
俺は気のきいた言葉が思いつかないので、思ったことをそのまま言ってしまった。
だが、サクさんはそれでもよかったらしく話を続けていく。
「でしょ。浮気が分かってから本人を問いつめたんだ。怒りと悲しみと、なんかごちゃごちゃで。」
「はい、」
「そしたらなんて言われたと思う?」
「、、しらばっくれた、とかですか?」
「あー、そっちの方がマシだったかも。
...だから何?って言ったんだあいつ。
冷静に、何事もなかったかのようにさ。
それがほんとにショックで頭真っ白になって、『さようなら!』って叫んで出てきたんだ。」
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