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青柳さんはしばらく固まったあと、ぼそっと声を出した。
「...噂によると、俺は酔うと大変なことになるって。」
「かわいくて大変ってことですよ。」
「..会話すら出来なくなるって。」
「酔った青柳さんのお話楽しいですよ。」
少しいじわるしすぎたのか、青柳さんはくまのぬいぐるみに顔を隠してしまった。
「うぅ、克樹くんが年上に嘘言っていじめる。」
わりと嘘じゃないけどそれは黙っておく。
「くまた〜、たすけて。」
そう言いながらくまのぬいぐるみをぎゅ!とする青柳さん。
「あの、青柳さんってネーミングセンス微妙じゃないですか?」
思わずどうでも良さそうなところが気になって聞いてみる。
そういえばうちの黒豆にはチワワくんとか言ってたし。
「え?そう?」
意外なことを聞かれたのか、がばっと顔をあげてこっちを見た。
「そうですよ。、、やっとこっち向きましたね。」
久しぶりに見せてくれた顔はやはり少し赤い。
「青柳さんのネーミングセンスでいくと、今の青柳さんはリンゴさんですね。」
「じゃ、克樹くんはイジワルくんだからね!」
イジワルくんって。
「イジワルくんにはおつまみあげない!」
怒っている青柳さんを見ているのも楽しかったけれどさすがにやりすぎかもしれない。
ごめんなさい。と言うとリンゴさんは許してくれた。
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