イチ

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「話聞いてくれてありがとね。あ!そういえばさ、名前なんていうの?」 さっきまで号泣してたとは思えないぐらい高めのテンションだ。 泣いてるよりはずっといいけれど。 「風見克樹(かざみかつき)です。」 普通に本名。 特に偽ったりする気はない。 「.....克樹くんかぁ。じゃあ、カツってあだ名で呼ばれたりするんじゃない?」 「やっぱ、克樹だとそうなんですかね。俺もそうやって呼ばれてました。ガキの頃ですけど。」 「やっぱそうなんだ!俺の近所にもさ、カツって呼ばれてる子いたなぁ。」 「サクさん?はお名前なんていうんですか?」 「あ、そうだ名乗ってなかったね。俺は青柳咲夜(あおやなぎさくや)。 」 咲夜さん。と心の中で呼ぶとなんだかやけにしっくりときた。 まぁ初対面だし、いきなりそうは呼ばないけれど。
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