そんな顔しないでくれ、

イチ

お互いの名前を名乗ったあとは、たわいもない話で盛り上がった。

「へぇ〜、犬飼ってるの！いいなぁ。」

「チワワなんです。可愛いですよ。」

俺より5歳も年上らしい青柳さんはタメ語を使う。

克月くんもタメ語でいいよ〜。と言われたが、まぁ年下なのでそこは遠慮しておいた。

「カツキちゃんにサクちゃんもお邪魔して悪いけど、終電だいじょうぶ〜？」

ママの言葉にハッとして、時計を見ると結構な時間だ。

まだ終電までには少し余裕があるが、これくらいがちょうどいい。
さすがママだ、と思いながら会計を済ませ外に出る。

青柳さんも、駅に向かうらしいので2人で向かうことにした。