短編ミステリーと長編ミステリー どっちがお好き?

1/1
前へ
/24ページ
次へ

短編ミステリーと長編ミステリー どっちがお好き?

 分厚い書籍を読むのが好きな橘やよいです。 「はー、読んだ!」と満足したい。なので分厚くて、重い本が好き……ですが、持ち歩くのは大変です……。  そんなところで、今回のお題です。 「短編ミステリーと長編ミステリー どっちがお好き?」  最近、短編を集めたミステリーの書籍って人気ですよね。  探偵役の主人公がいて、身近に起こる謎や事件を次々に解いていく。短編なのでぽんぽん展開していきます。そして扱われるのは日常の些細な事件が多い印象。こちらはweb小説の特徴に通じるのかなと思います。お手軽に読める本。この手の本が最近たくさん出版されているような気がしています、多分。  それに対して、長編ミステリー。  こちらは一冊を通して一つの謎を解いていきます。殺人事件が多いですね。がっつり系とでも言いましょうか。  さて。  皆さまは短編ミステリーと長編ミステリー、どちらがお好きでしょうか。  私は冒頭の通り、分厚い本をがっつり読みたいので長編が好きです。短編だとなんとなく物足りない。でも時々箸休めにゆるっと謎ときものを読みたくなるときもあります。  で、両方を交互に読んだときに思ったことがあります。伏線の使われ方や、話の作り方……そのあたりが全然違うのではないでしょうか。  短編はその名の通り、話が短くてぎゅっと内容を詰め込んでいます。余分な情報はできるだけ排除している感じですね。ですから描写に凝っているな、と思ったところはほぼ確実に伏線だと察してしまいます。伏線が分かりやすいと、なんとなく展開も読めます。  それでは長編はどうでしょうか。  長編は伏線があっても分かりにくい気がします。ラストまで読んで「え、これがここに繋がっていたの!?」という驚きをくれる印象。……まあ、話が長いので、読んでいるうちに伏線を忘れているだけということもありますけどね!  某見た目は子供、頭脳は大人な探偵アニメを想像してもらえれば分かりやすいかもしれません。  一話完結や前後編で終わるお話だと、「あ、これが手掛かりなのね」という描写が随所にあります。なにかのアイテムを見つけて探偵の眼鏡がきらっと光ったときなんて、「これが犯行の道具なんだね」と分かります。  ですが、話の根幹である真っ黒軍団のことになると、どこが伏線なのか分からないから、「え、ここでその話が重要なの!?」となります。(このアニメでは、「その伏線何年前にした話ですか、もう忘れたわ」となっているだけな気もしますけど。まあ、それも長編の特徴ですからね……)  さてさて、分かりやすい伏線と、分かりにくい伏線。皆さまはどちらがお好きでしょうか。  優劣のあるものではないでしょうから、単純に好みの問題だと思います。でもそういう特徴があるんだなと思っていると、創作にも活かせるかもしれませんね。  たとえば短編の謎解きだけだとちょっと物足りないから、恋愛や主人公の成長を入れてみる、とか。(短編ミステリーって長編よりもキャラ文芸要素が強いと思うんですよね)  長編だったら、「この伏線忘れられているかも?」と思うときは、途中でもう一度さりげなく描写してみる、とか。  考えることはいっぱいありますねー! ~まとめ~ ・短編は展開が速い分、短いお話の中で必要な情報すべてを出し切る必要がある  →伏線が分かりやすく、展開を読みやすい ・長編はじっくりながーく進む  →伏線が分かりにくいけど、その分ラストまで読むころには読者が伏線を忘れている可能性も
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

55人が本棚に入れています
本棚に追加