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小説に名言はあるのか
かっこいい名言って言いたくなりますよね。ふと漫画の名台詞などが頭に浮かんで「深い……」とうなる橘やよいです。今回はそんなテーマ。
「小説に名言はあるのか」
ふと思ったのです。
世の中に名言と言われているものって、漫画とかアニメが多くないでしょうか。「あの漫画の名言集」とか、「このアニメは名言が多い」とか。私もふと思いだす名言は、漫画やアニメの登場人物のものが多いです。
試しにインターネットで「名言」と検索してみたところ、予測で「名言 漫画」「名言 アニメ」は出てくるんですが、「名言 小説」は出てこないんですよね。私が検索したときはそんな結果でした。
さて、これはなぜなのでしょうか。
色々考えてみたのですが、小説では一つの文章やセリフに焦点が当てにくいのが原因なのかなと思います。対して、漫画やアニメはワンシーン、または一つのセリフにぐっと焦点を当てることができる。
これだけでは、なにが言いたいのかさっぱりですね。……私もよく分かっていません! でも分からないなりに分析します!
小説は文章だけで綴られるものです。最初から最後まで、どこのページを開いても文字、文字、文字……。挿絵が入るものもありますが、やはり文字が占める割合が多い。
ですから、とてもかっこいいセリフが一つあったとしても、周りの文字に埋もれてしまうのではないでしょうか。だって、どこを見渡しても文字ばかりなんですから。
たった一つのセリフには焦点を当てにくい、それが小説の特徴なのではないかと思います。
それに比べて、漫画やアニメはどうでしょう。
漫画であれば強調したい部分のコマを大きくする、見開きページをそのワンシーンだけに使う……などなど、その部分だけに焦点を当てることができます。
アニメであっても、それまで流れていたBGMを一瞬止めてセリフだけを聞かせる、激しい動から静に映って一言、声優さんの迫真の演技……と、一瞬を切り取って魅せることが得意なのだと思います。
小説でも強調したい部分の周りに空行をつくるとか工夫はできますが、書籍ではあまり見ませんね。webだとその辺は自由度が高いとは思いますが。それでも漫画やアニメに比べたら、一部を強調することが難しいです。
以上、媒体の特徴によって、世の中の名言は漫画やアニメが多いのではないかと、考察してみました。
なんだかこう言っていると、小説が不利な気がしますね。いやいや、我らが小説にだって、有利な点はあるでしょう。
では、小説にしかできないことってなんなのでしょうか。
小説は文字でつくられる。
そして文字は……。
なんか色々表現できる!(語彙力)
(↑空行作って一文を強調する工夫の例。ほかの文よりは目立つかと思いますが、やはり効果は弱そうですね)
たとえば、風が吹いたとしましょう。その風はどんな風ですか。
肌を撫でる風、草木をなぎ倒すような風、甘い香りをのせた風、春の訪れを知らせる風、音楽をのせた風、身を切り裂くような風、刀のように鋭い風、まとわりつくような粘着質な風、歌うような風……。
いくらでも表現できますね。表現の幅が広いです。イラストでは風一つにここまで意味を持たせるのは難しいと思います。
ほかにも、媒体によって色々な特徴があると思いますので、考えてみると面白いかも……! それらを自作に活かしていけるといいですね。
~まとめ~
・小説は一つの言葉に焦点を当てにくいが、漫画やアニメはそれに向いている。
・小説は表現の自由度が高い。
・それぞれの媒体、みんな違ってみんないい。
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