未開の地

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未開の地

「お、お邪魔します……」 僕はそろりそろりと足を踏み入れる。 足元に敷かれた、ホワホワとした絨毯が足裏をくすぐる。 そこは甘くて良い匂いが充満する、ピンクを基調としたいかにも女の子らしい部屋だった。 「はーい、いらっしゃいませ!」 彼女が後ろから僕に声をかける。 ……人生で初めて踏み込んだ『女の子の部屋』という未開の地は、まるで極楽のようだった。
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