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今月末、みなみは大事な日を迎えることになる。
それは、みなみがセラピストになれるかどうか、決定する日だ。
それと同時に、来月のコンペティションに出場できるかどうかも、決まる日になる。
セラピストのプロライセンスがなければ、そのコンペティションには出場できない。
今がちょうど追い込み時で、毎日数時間の勉強は欠かせなかった。
「やあみなみちゃん、今日もテキストとにらめっこだね」
「あ、スイさんおはようございます」
朝一番、今日はみなみが店を開ける番だった。
オープンと同時に、爽やかな顔でスイが出勤してくる。
店明けの準備は、至って簡単。
レジ開けと、ハーブティーのお湯を作ること、あとは店内の軽い掃除くらいだ。
今日の予約は何も入っておらず、飛び込みのお客様を待つのみである。
「スイさん、施術って奥が深いですね」
「今更気づいたの? そうだよ。プロライセンスを取った今でも、毎日の勉強は怠らないからね」
「スイさん、今でも勉強してるんですか?」
「もちろん。お客様が聞いたことのない症状をお持ちだったりするからさ。あとはハーブティーやアロマの知識も大切だからね」
「ひぇぇ~、私にできるかな~」
「大丈夫、俺でもやってるんだから、みなみちゃんはもっとできるようになるよ。分からないところがあったら何でも聞いてね」
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