あやかしを探しています

3/20
前へ
/20ページ
次へ
「俺はもっと、こう、サバイバルなところに行きたいんですけどね~」 と元自衛隊の血が騒ぐのか藤崎が言って、 「あんた一人で行ってきなさいよ」 と多英に言われていた。  そんな話を聞きながら、萌子は、  キャンプもいいですが。  課長のために、新しいあやかしを見つけて差し上げないと、 と思っていた。  できれば、あんまり害のないようなやつ。  ……いや、害のないあやかしって、どんなのだろうな。  そうだ。  どうせなら、憑いたら、ラッキーになりそうなあやかしがいいかもっ。 「でもまあ、一番、いい運勢を運んできてくれるあやかしは、きっとウリですけどね」 と萌子はつい、声に出して言ってしまう。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

881人が本棚に入れています
本棚に追加