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「それが釣りはあまり得意じゃなくて。
子どもの頃、おじさんに連れられて釣りに行ったとき、ハゼドンを一匹釣ったくらいかな」
そんな司の言葉に藤崎が笑い、
「司さん、ハゼのこと、ハゼドンって言うんですね。
うちのおじさんもなんですよ。
昔、そういうアニメがあったらしくて」
と言うと、司は激しい衝撃を受けたような顔していた。
「ハゼドンとはハゼのことだったのかっ。
ハゼドンという魚がいるのかと思っていたっ」
そんな兄に続いて、萌子も叫ぶ。
「私はハゼドンが正式名称で、略称がハゼなんだと思ってましたっ」
「……待って。
あんたたち、小さい頃から頭よかったよね?」
と真凛が呆れたように呟き、理が笑って、
「小さいときの刷り込みって怖いね」
と言っていた。
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