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「いい。
あいつが憑くと落ち着きがなくなりそうだから」
と総司もまたウリを見ながら言う。
理たちも隣にいるのだが、次のキャンプの話で盛り上がっていて、こちらのあやかしの話など、特に聞いてはいないようだった。
「やっぱ、オートキャンプ場がいいですかね?」
とめぐが言い、
「あら、グランピングはどう?」
と多英が言う。
「買って行かなくても、バーベキューの材料も全部用意してあるし。
他のお料理も出てくるし。
頼めば、焼いてくれたりもするよ」
「……それ、キャンプの必要なくない?」
と理に言われた多英は、
「でも、グランピングだとベッドで寝れるし、快適ですよ」
と言って、
「……最早、キャンプじゃないですよね?」
とサバイバル男、藤崎にも呟かれていた。
いや、女子は好きなんだがな、グランピング……と萌子は思う。
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