あやかしを探しています

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あやかしを探しています

   課長、まだ落ち込んでいるようだ……と思いながら、萌子は社食で遠い目をしている総司を見ていた。  ダイダラボッチが消えた寂しさを一つ目小僧が(いや)してくれるかと思いきや。  一つ目小僧は、街中で会った可愛い子どもに、あっさり憑いていってしまったのだ。 「……週末、またあの穴を見に行こう。  また、新しいあやかしが湧いてくるかもしれん」  そう言う総司に、はあ、と言いながら、萌子は、  別に常にあやかしを憑けていなくてもいいんでは……と思ってはいたのだが。  自分もウリが消えたら寂しいだろうなと思うので、ちょっと気持ちはわからないでもない。 「課長、ウリ、貸してあげましょうか?」 と今も、どどどどっと社食の中を駆け回っているウリを視線で追いながら、萌子は言った。
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