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夜遅く、バイトからの帰りのこと。
家の電気をつけたところ、壁に大きな例のあいつがいた!
前に遭遇したあいつよりは若干大きく、不気味なこと!
私はすぐに新聞紙を投げつけて見事に命中したのはいいけれど、家具の隙間に落ちてしまった。
止めを刺そうとすぐに探したが、逃げられてしまい不覚不覚!
悔しいです!
これから寝ようと思ったのに、例のあいつを仕留めそこなうなんて。
その夜はあいつにおびえながら寝た。
怖い話を思い出したのだ。
私のお父さんはゴキブリと何かと縁があるらしく、寝ていたときに何か
ガサゴソと音がしたので、ふと目をあけてパジャマの袖を覗いたそうだ。
その時、手首のところからひょこっとゴキブリが出てきて目があったという。
そんなことが起きたらいやだなあとぶるぶる震えながら寝た。
翌朝、何気に食器を洗おうとスポンジを手にとったら、何か変なものを
感じた。線がするっと手に触れた。
何だろうと思ってみたら、例の黒い嫌なあいつがいた!昨日見たよりは小さいもの。
奴は他にもいたのか!!
例のあいつはシンクに落下。
叩いて殺そうかと思ったけれど、場所が悪い。シンクには他にも積んでいる食器があるから動きにくい。
殺虫スプレーがあったらすぐに殺せそうだが、あいにくそれがない。
こまったなあ……あ、そうだ。
そういえば思い出した。
世の中には氷殺ジェットというのがあるのだ。
ゴキブリを凍らせて殺すことができるという。
殺虫剤とは違って、人間には害があるものが使われてないらしい。
テレビでそれを見てからお父さんがすぐに購入した。
実際に使ってみたらゴキブリを即殺すか、弱らせて衰弱死させることができたのでそれからは重宝している。
思い出した私は冷凍庫から保冷剤をたくさんとって、ゴキブリの四方八方に置く。
じわじわと凍らせて殺すのさ、
ハッハッハッ!
半ば悪役の気分を味わいながら、一旦その場を離れる。やつはこれで死ぬのだろうかと。
それから30分後、やつはちゃんと死んでいた。
ああ、よかった。これでちゃんとやつを殺すことができた。
今度の休みに、ゴキブリの置き型の駆除するものと、氷殺スプレーを買おうと
私はやつの死体を処理しながらそう思った。
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