Episode.3 彼女

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「…ごめん。わかんない」 お試しで付き合う事は言わない。 本当に自分の気持ちが分かった時、和哉に言うんだ。 今度は俺から告るんだ。 「ん。ゆっくりでいいからね」 そう言って、頭を撫でてくれる。 俺は顔を見られたくなくて、下を向いた。 それから、数日経った。 俺は考えてはいるものの答えは出ないまま。 和哉というと、女の子に囲まれてきゃあきゃあ言われてる。 その理由は明白だ。 和哉が構ってくれるようになったから。 これ一択。 話しかけたら笑顔で返してくれて、遊びの誘いにものってくれる、らしい。 …何で!?俺が好きなんじゃないのか!? 朝も来ないし、大学では和哉と話す時間なんてない。 女の子たちで埋まってる。 あと、前なら和哉の前を通ったらすぐに駆け寄って抱きついてくるのに、今は来ない。 絶対気づいてるはずなのに。 …羨ましい。 俺にも笑いかけてほしい。 最近朝が寒い。 体温だけじゃない。和哉の熱が恋しい。 俺は鈍いから。気づくのが遅すぎた。 でも、まだ間に合う。 今、言いにいくから。 待ってろ。和哉。
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