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衝撃の事実にびっくりするが、別に引いたりはしない。
というか、相手が誰なのか気になってきた。
「ちなみにあげたいやつって誰?」
「言わねぇよ!それより瀬凪も誰かにあげるんだろー?探さなくていいのかー」
断られた。
そんなに教えたくない…?
もしかして俺も知ってるやつ?!
だから知られるのが嫌ってことか?
「なあ、他の店行こーぜー」
俺が相手を推理するのに夢中になっていると、少し離れた場所から大ちゃんに呼ばれる。
小走りで大ちゃんのもとまで行き、いい店がないか見て回る。
その時目に入ったショーウィンドウには和哉に似合いそうなマフラーが飾られてあった。
そういえば、最近はずっと同じものを使ってる気がする。
それで新しいの買いたいとか言ってたよな。
俺は一言大ちゃんに断りを入れてそのマフラーを買いに行く。
レジに並んでいた時も商品を貰った時もそれを持って大ちゃんのもとへ戻った時もずっとワクワクして口角が上がっていた。
「そんなに気に入ったのか?」
「ああ。良くない?」
「そうだなー!よし!俺も買ってくる!」
そう言って大ちゃんは一番最初に行った店に向かって走っていった。
俺が追いついた頃にはもう会計をしていて、店員さんから小さな紙袋を貰っていた。
「買えたぜ!」
「何買ったんだよ」
「秘密ー」
その後、俺たちは夕食を一緒に食べてから解散した。
家に帰った俺はカレンダーを見る。
和哉との約束の日は24日。
「喜ぶかな」
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