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「お邪魔します」
「どうぞ」
和哉の家は相変わらず綺麗でひとり暮らしにはちょっと広すぎないか、と思うほどの広さがある。
「そうだ。これ」
せっかく和哉のために買ったのに渡すのを忘れていた。
「え?…マフラー…」
そう呟いたきり、ただただ俺があげたマフラーを見つめ続ける和哉。
え?気に入らなかったんか?
「和哉?どうした?」
「…いやっ。貰えるとか思ってなくて。しかも俺のために選んだのかなって思うと尊くて…」
手を口に当てて、目線だけを俺に向ける。
その目はキラキラしていて、喜んでくれていることがわかった。
和哉はマフラーをテーブルに置いて、俺に抱きついてきた。
「本当、ありがと。ね、良かったら泊まってかない?」
お泊まりのお誘いが来た。
断る理由もないし、OKする。
そういう事をするのも覚悟してきてるからな!
てか、俺が受ける方でいいのか?
もしかして和哉が受けだったりしない…?
「じゃあ先にシャワー浴びてきな?」
耳元で聞こえた声は完全に攻め側の声だった。
ビクッと体が震えた。
やばい。これ、絶対、やられる!
その後、シャワーを浴びた俺はいつもの倍くらい時間をかけて体を洗った。
服は和哉が貸してくれた物を着る。
ちょっと大きくしたくなくても萌え袖になってしまう。
それを見た和哉はまた口元に手を当てて、プルプルと悶えていた。
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