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和哉side
兄さんに連れられ、久しぶりに実家に帰ってきた。
無駄にでかいこの家を見るのは1年ぶりくらいかな。年末年始も帰らなかったし。
中からはドタドタと誰かが走ってくる音がする。
誰かは予想がつくけどね。
兄さんがインターホンを押すと、何秒も経たずにドアが開いた。
「かーずやー!ひろやー!おかえりなさーい!」
「待ってたぞー!」
ドアが開いたと思ったら母さんと父さんが抱きついてきた。
「うわぁ!」
いきなりのことでちょっとバランスを崩すが、頑張ってキープ。
「ただいま。ずっと帰って来れなくてごめんね」
「本当よ〜!年末年始も帰ってこないで!もう何してたの!」
手を腰に当ててプンスカと怒る母さん。
今年52歳とは思えない程の美人だ。
シワが一切ない。ちなみに女優さん。
後、年末年始帰れなかったのは瀬凪との熱い日々を過ごしてたからだよ。
「母さん、父さん、和哉。立ち話もなんだから中、入ろっか」
兄さんが手をパンパンと叩いて、母さん達の意識をひく。
「そうだな!ほら、入れ。和哉、後でいっぱい話聞くからな!」
「一旦、自分の部屋に行ってきな。和哉の部屋、何も変えてないから」
そう兄さんに言われて、2階にある自分の部屋に向かう。
母さん達は夕食の買い出しに行くようで出かけて行った。
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