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「ただいまあ」
わたしは家の引き戸を開けた。
でも、誰の返事も返ってこなかった。
家に誰も居ないわけではないんだ。
人の気配はあるけれど、特にわたしに注目していない。
せっかくの最初の登校日だったのになあ……。
そう思いつつも、
こんなものだろうと気づき直して自分の部屋に入っていった。
学校でも家でも、静かにするのが良いんだなあ。
家の食卓は昔ながらの和室で食べる素気のものだった。
ちゃぶ台をみんなで囲んでいるものの、
わいわいした印象は感じられなかったんだ。
みんな無言で早々と食べてしまうのだった。
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