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第1話
昼と夜の間……。
わたしはその時間が一番嫌いなんだ。
黄昏色の空に浮かぶ香り -民家の晩ごはんの香り-
それがわたしの鼻腔をくすぐるんだ……。
家に帰る足はとても重かった。
・・・
その日の朝、
わたしはゆっくりした足取りで教室に入っていき黒板の前に立った。
その隣で先生が自分の名前を黒板に書く。
クラス中の視線がわたしに集まっている。
そう、転校生としてこの中学校にやってきたんだ。
わたしはキャスケットを外して頭を下げる。
「春音 -はるね- です、よろしくお願いします」
わたしの中学2年生の2学期はこうしてはじまった。
・・・
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