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ハッ
そんな話をしている間に伽凛ちゃんがどこかへ行ってしまった。僕のばかっ!とにかく探さなければ。明日からまた地獄の毎日が始まってしまうから今のうちに伽凛ちゃんを目に焼き付けなきゃ。
てことで伽凛ちゃんを探し始めた訳だが、どこをどう探しても伽凛ちゃんがいない。
「うぅ~伽凛ちゃんどこだよぉ~」
一瞬だけでもいいからあの美しい女の子をもう一回見たい。じゃないと明日から頑張れないんだよ…。
…もう、見つけるまで帰んないだから!
そしてまた愛しの伽凛ちゃん探しが始まろうとした時…
?「あのー……」
僕が意気込んでいた後ろで声が聞こえた。
「伽凛ちゃん!?」
なんて言ったものの…はいはい、そんなわけありませんねー。だって女の子の声してなかったんだもん。
それどころかちょうどいい高さの聞きやすい男の子の声だったよ。
振り返ってその声の持ち主の顔を見た。
「……わぁ…」
そこには、それはそれはふつくしい顔面をお持ちになった男子高校生がおられましたとさ。
背は180を優に越えるスラッとしたモデル体型を包んでいる学校の制服であろう服はこの人のために作ったのかもしれない、と思えるほど似合っている。
そしてその背には当たり前のようなモデルのような顔。
目に少しかかるくらいの薄い茶色の前髪からはパッチリ二重の目が覗いている。
スッと鼻筋の通った鼻。
厚くも薄くもない形のいい唇。
いわゆるイケメンというやつだろう。万人受けしそうな顔だ。
?「?…何か…?」
「!いえ、なにもっ……」
つい見とれてしまった…。だが君がイケメンなのが悪い!
?「あのー…」
「は、はい」
?「伽凛って子、探してるんですか…?」
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