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【学生との出会い】
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彼と出会ったのは街の骨董屋だった。
イワン君に喜んでもらえそうな家具はないか、いつものコーナーで色々と眺めていたら…
いつか見た懐かしい横顔を見つけて思わず声をかけてしまった。
「綺麗だねぇ、このランプ。光の感じが暖かくってつい見入ってしまうね。」
びっくりする彼を見て我に帰った。似ているが、あの横顔の持ち主であるわけがなかった。
「ああごめん、君ものこのランプが気になるのかと思ってつい話しかけちゃった。」
青年は驚いたかと思うとまじまじと僕の顔を見た。
急に申し訳なくなってその場を去ろうとしたが、優しい客だったのでにこりと微笑んでから答えてくれた。
「いいですよね。俺もアンティークな雑貨好きなのでこういう雰囲気のよく買っちゃうんですよ。」
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その次の週、優しい例の青年と奇跡的に同じ店で会った。よく来るそうだから、奇跡的でもないのかも。
うっかりお人形が好きなことを話してしまったが、引かれるどころかむしろ話に乗ってくれた。
名前は一君っていうらしい。
良い子だったなぁ。彼に用事があるみたいで、途中で別れちゃったけどほんとに楽しい時間だった。
…
……
「ただいま、イワン君。今日ね、素敵なお友達ができたんだ。」
「また会えると良いな。彼、突然話しかけたのに全然嫌そうにしないんだ。それどころか、一緒に趣味の話してくれてサ。」
「ミニチュアが好きで最近服とかも作ってるんだって!...あ、そうだイワン君の服とかも作ってもらえるのかなぁ〜」
「ん…?嫉妬しちゃった?…なーんて、君はそんな子じゃないか。……嫉妬してくれても良いんだよ〜?…」
「……」
イワン君は変わらない笑顔で僕を見つめる。好きだなァ、その瞳。
ね、また僕が一君と出会ってお話しできる日を一緒に楽しみにしておくれよ。
今度君にも紹介するからさ。
#1 骨董屋で出会った不思議な男 ~END~
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