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1.幼なじみ
池上凛子ちゃんは、お隣同士で幼馴染だ。
生まれた時から一緒、と言っても過言ではない。
多分、私のことは誰よりも凛子ちゃんが一番知ってると思うし、凛子ちゃんのことも私が一番知ってると思う。
大親友だ、と私は思っている。
でも、私にはその凜子ちゃんにも言えない、とんでもない隠しごとがある。
いや、気がついたら隠しごとになっていた、と言うべきだろう。
だって、自分が魔法使いの孫だなんて思うわけもないし、そもそも、おじいちゃんが魔法使いだなんて知るわけもないし、思いもしないし、誰も教えてくれなかったのだから、仕方がない。
仕方がないけれど、私は無意識のうちにかなりなことをやらかしていたらしい。
大魔法使いと呼ばれたおじいちゃんは、幼い私がやらかした数々の超常現象をなかったことにすることに忙しかったのだ、と後におばあちゃんから聞かされた。
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