勇者と魔王(ゆうしゃとまおう)

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「なるほど…それで、()(くに)のバイト兵士(へいし)になりたい、と…」 「はい!魔法(まほう)剣技(けんぎ)もダメだけど、やる()だけはあります!」 「…どうしますか?」 「う~む、()(ぐん)一人(ひとり)でも兵士(へいし)()しい状況(じょうきょう)だ…だがこのステータスじゃ、バイトすら無理(むり)だと(おも)うぞ」 「そこをなんとか!」 「…仕方(しかた)あるまい、前線(ぜんせん)(ひか)えてもらって、後方(こうほう)待機部隊(たいきぶたい)雑用(ざつよう)(まわ)ってもらおう」 「うむ、そうしよう。(きみ)採用(さいよう)だ」 「ありがとうございます!」 こうして(おれ)は、国王軍(こくおうぐん)後方待機部隊(こうほうたいきぶたい)雑用係(ざつようがかり)任命(にんめい)された。 おふくろに報告(ほうこく)する。 雑用(ざつよう)とはいえ、おふくろはとても(よろこ)んでいた。 …おふくろがあんなに(よろこ)んでいたのは、(おれ)学生(がくせい)(とき)にまぐれで(とお)った初級(しょきゅう)魔法試験(まほうしけん)以来(いらい)だ…。 (おれ)(すこ)しうれしくなった。 そしてバイトから正規(せいき)兵士(へいし)になるために頑張(がんば)ろうと(おも)った。
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