勇者と魔王(ゆうしゃとまおう)

4/21
前へ
/78ページ
次へ
(つぎ)()、ボロボロで(かえ)った(おれ)姿(すがた)()ておふくろは(おどろ)いていた。そしてすぐに()かせようとしたが(おれ)(ことわ)った。 その普通(ふつう)ではない(おれ)態度(たいど)()(ひかり)()て、おふくろは(なに)かを(さと)ったようだった。 「…()っていきな。本当(ほんとう)はあんたの就職(しゅうしょく)(いわ)いにとっておいたお(かね)なんだけどね…。()きに使(つか)いな」 おふくろは(だま)って3000ゴールドくれた。 ウチだってそんな裕福(ゆうふく)じゃないのに…。 (おれ)はおふくろの(やさ)しさに(なみだ)(なが)した。 「おふくろ、(おれ)(たび)()るよ。やらなきゃならないことが出来(でき)たから…。んでさ、それが()わったら…(かなら)ずお(かね)(かえ)すから…」 おふくろも()いた。 そして旅立(たびだ)(おれ)見送(みおく)ってくれた。 「さて、と…」 (おれ)武器屋(ぶきや)防具屋(ぼうぐや)道具屋(どうぐや)によって装備(そうび)(ととの)えた。でもこんな田舎町(いなかまち)じゃたいした装備(そうび)もなく、(つぎ)(まち)目指(めざ)して(ある)くことにした。 だがそんな(おれ)(まえ)に…魔王(まおう)部下(ぶか)(あらわ)れた。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加