勇者と魔王(ゆうしゃとまおう)

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魔王(まおう)はすごい椅子(いす)(すわ)っていた。 (ひめ)にふさわしい、ドレスのような(ふく)()椅子(いす)腕置(うでお)きに右肘(みぎひじ)をついていた。 (あし)()んでいるから、わずかに()えそうなパンツがなんともチラリズムの()(さそ)う。 素晴(すば)らしきロリ…。 (おれ)魔王(まおう)たんの姿(すがた)(こころ)のフィルムに()()けた。 「魔王(まおう)!」 …!? なんか(くち)から勝手(かって)言葉(ことば)()た。 なるほど、これか…ミナセユキトーンが()っていたのは。どうやらこの部屋(へや)特別(とくべつ)空間(くうかん)らしい。 「よく()たな、勇者(ゆうしゃ)よ。さあ、存分(ぞんぶん)(たたか)おうぞ!」 「いくぞ!」 勝手(かって)()言葉(ことば)。 そんなことにはおかまいなしに魔王(まおう)容赦(ようしゃ)なく(おれ)(たた)きのめした。 魔王(まおう)基本的(きほんてき)素手(すで)(たたか)っており、その()感触(かんしょく)(きぬ)のようで、とても(やわ)らかかった…。 「ふはは、(よわ)い、(よわ)すぎるぞ」 「く、くそう…」 く、くそうじゃねえよ。 もっと魔王(まおう)たんと(たわむ)れたいよ。 だがそんな(おれ)意志(いし)とは無関係(むかんけい)()(まえ)(くら)くなっていく。
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